国内でも海外でも日本語教師の求人は以前より増えています!
2014年7月27日 | category by 日本語教師という仕事
日本語教師の資格を取るのはいいけど、やっぱり気になるのはその後の就職のこと。
ご存知の通り、日本語教師として就職するためには、日本語教師養成講座のような日本語教師関連の資格保持が最低条件です。
従って、求人に応募するにはまずはその資格をとることが必要です。
やっぱり気になるのはその後の就職
ただ、資格を取ったものの求人があまりなかったりするのであれば、資格を取ることに躊躇してしまうこともあるかもしれません。
だから、どうしてもその後の進路は気になってしまいますよね。
そこで、今回のニホナルでは、
日本語教師の昨今の求人状況に関してお知らせしたいと思います。
結論から言うと、安心してください!
国内でも海外でも日本語教師の求人は以前より増えています。
従って、資格を取ったものの就職先がないという事は基本的にはありません。
もちろん就職採用試験に合格するかどうかはご本人の実力次第もあるし、お住まいの近くで求人がない、タイミング的にすぐに空きがないなどはあると思いますが、全く需要がないということではないので、将来、日本語教師になりたいと思っている方は、求人のことで心配をするよりも、資格取得後に就職が決められるように、しっかりと講座等を通じて知識とスキルを身につけていただければと思います。
さて、その求人ですが、国内と海外とでは状況も環境も異なってきますので、それぞれ紹介をしていきたいと思います。
日本国内の日本語教師求人状況
まず、日本国内から状況を説明すると、東日本大震災があったときには、多くの日本への留学生が母国に帰ってしまいました。
留学生がいなくなったり、少なくなったりすることは、授業が減ることとなるので、結果として、日本語教師の需要が少なくなります。
従って、ほとんどの日本語学校は運営を続けるために、残念ながら新規の日本語教師の求人採用などは自粛をすることとなり、一時期に日本語教師の求人が減りました。
ただ、それから震災の被害に対する国の対応など多くのことで、外国人に対する暮らしの安心感が戻り、ここ最近では多くの日本語学校が通常通りの運営をし、結果として求人も多く出るようになってきました。
現在、検索エンジンで、
『日本語教師 求人』
と検索すると多くの情報が見れるようです。
また、多くのサイトでその就職求人情報を掲載していますので、その辺も参考となると思います。以下に日本語教師の求人情報が掲載されているサイトを紹介しますのでご参考下さい。
主な日本語教師求人・就職情報掲載サイト
- 日本語教師の集い http://www.e-tsudoi.com/db_job/job/job_bbs_list.php
- Nihon Mura http://job.nihonmura.jp/
- にほんご書店そうがく社 http://www.sogakusha.co.jp/kyoshi.htm
- 日本語オンライン http://nihongo-online.jp/net/
- IJEC国際日本語研修協会 http://www.ijec.or.jp/
- BBI日本語教師ネットワーク http://www.jt-network.com/jobtop.htm
このように、最近の日本国内の求人情報は結構頻繁に掲載されています。従って応募できるチャンスはたくさんあります。ただ、募集内容は各採用機関によって異なります。必ずしも自分が希望する内容ではない場合もありますので、しっかりとその内容を確認することも重要なこととなります。また、採用条件など書面上では浮かび上がらないこともあると思います。その場合は、日本国内であれば、遠方でも見に行く事もできると思いますので、心配な方は必ず事前に確認をしたほうがいいと思います。
一方で、日本の採用は一般的に競争率が高いといわれています。そもそも
- 複数の日本語教師関連の資格保持を求めていたり、
- 4年生大学卒業が条件であったり、
- 数年の教えた経験が必要であったり
と、単に資格保持さえしていれば、採用試験に合格と言うわけではないようです。
また、実際に、応募する人数も多いと思います。
例えば、先日札幌のある日本語学校さんに求人のことで聞いたときに1名の枠に50名以上の方が応募されてきたそうです。
このように競争率は激しい、複数の資格を求められる、過去の指導経験が求められるなど多くの採用条件があることもありますので、その辺も鑑みてうまく応募ができるようにしていくといいですよね。いずれにしてもしっかり教えられる力や採用試験時の模擬授業がしっかりできるように準備して臨むことが必要になりそうです。
海外の日本語教師求人状況
一方、海外の求人状況はどうなっていますでしょうか。
先に挙げた、『主な日本語教師求人・就職情報掲載サイト』には、海外の求人情報も掲載されていますので、そちらの方もご参考下さい。
こちらを見ていただければお分かりの通り、海外も求人募集が多くあります。
海外については、以前よりこの傾向が続いており、引き続き多くの機関で求人情報が出ているようです。
これは、一般的に世界で日本語学習者数がコンスタントにずっと増えていることが起因しています。
詳しくは、ジャパンファンデーンションが調査研究、情報提供している世界の日本語教育に関してご覧頂ければと思います(http://www.jpf.go.jp/j/japanese/survey/index.html)が、年々日本語学習者が増えているようです。
その関係で特にアジア圏での求人が多いです。
これは、アジアでは経済的な背景からや、日本語を知っている事で就職に結びつきやすいことから、日本語学習が重宝され、増加傾向にあるためです。
ここ最近急激に日本語学習者が増えているインドネシアでは、ますます日本との経済交流が盛んになってきてその現象をもたらしています。
もともと日本語学習者の多い、中国、韓国、タイ、台湾なども含めて多くのアジア諸国では、そういった背景から日本語教育機関が多く、日本語教師の求人がそれに伴って多いです。
加えて、日本のポップカルチャーに代表される、漫画、アニメ、アイドル、ファッション、日本食など日本の文化の人気も後押しして日本語学習者が世界中で増えています。
多くのアジアの諸国では、そういった背景から日本語教師の求人数が多くあります。
また日本での採用条件ほど厳しくありません。
更に競争率もさほど高いわけではないので、実はアジアでの就職は、日本で就職をするより現実的な選択肢の一つになります。
具体的にアジアにある多くの日本語教育機関では、
- 日本語教師関連の資格が一つでもあれば良く、
- 4年制大学を卒業していると就労ビザのスポンサーにもなってくれる傾向があり、
採用試験さえ合格してしまえば、その後の数年間、常勤日本語教師としての就労が現実のものとなります。
この辺は日本での就職活動と照らし合わせると大きな魅力になります。
また、アジア圏の日本語学校では、直接法(日本語を使って日本語を指導する)の指導方法を採用しているので、現地の言葉が仮にできなくても活動に当たっては問題ないです。
この辺も大きな魅力かなと思います。
尚、海外の求人募集は、何もアジア圏だけではありません。
欧米圏でもあります。
ニホナルにも最近ヨーロッパや南米からも求人情報が届いています。
ただ欧米圏での求人情報として
- アジア圏ほど多くの求人募集がない
- その国の言語能力を求められることもある
- 就労ビザのスポンサーとならない場合もある
などがあります。
欧米圏での日本語教師の就職はとても人気がありますが、残念ながらアジア圏に比べると、そもそも求人数が少なかったり、逆に人気があるので競争率も高かったりするので、採用までの難しさが伴うこともあります。
このように、日本語教師の求人は、世界での日本語学習者数の増加に伴って増えています。
また、2020年の東京オリンピックもその傾向を後押ししてくれる内容ですので、コンスタントに今後も増える傾向にあるのではと思います。
ただ、大事なことは、求人があるからといって就職が必ずできるとは限りません。
採用条件や競争率など勝ち抜かなければならないところは多いです。よって、採用試験地等で常にいいパフォーマンスが示せるように、教えることに対してしっかりと準備をする必要が先決です。
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